「今月のひとこと」の目次 毎月一回はその時々のトピックスをお送りしています。 2015年 12月 3日 11月 2日 10月 5日 9月 1日 8月 4日 7月 1日
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2015年12月3日
急に寒くなったと思ったら、早速風邪を引いてしまいました。 歳のせいか一度引くとなかなか直らないです。 11月は気温が高く、野菜の生育が良くて、それまでの高値から一転安値に落ち込みました。 あまりの安値に、一面の大根畑で大根を廃棄している報道がありました。 収穫して出荷するまでの経費で赤字になるのでしょう。 近くの人は自分で採りに行けば良いのですが、1本数十円の大根やキャベツのために何百円もも交通費をかけて行くのは経済理論に合わないですね。

大騒ぎしていたアメリカの利上げがやっと12月の本日の決定会合で決定されるようです。 市場は構えが出来ているので、大きな混乱は無いと思いますが、少し円高に振れるかも知れません。 為替がどっちに振れるかは、全く予想が付かないです。 日本の株式も先日の2万円台復活のあとでは下落し、今日も静かな市場となっています。

2回目のアメリカの利上げは3月と言う観測がありますが、これは余りに急すぎるので、おそらくまたやるやると言いながら、秋頃まで引っ張るのではないでしょうか。 日本の軽減税率の議論は5000億から6000億ぐらいの減税で落ち着くのではないでしょうか。 いずれにしても財務省主導の議論なので、最後はどうなるかは分かりませんが、財務省としては、消費税の10%へのアップは前提で、8%の時のショックが余りに大きかったので、それを緩和しようと軽減税率の議論になっているのだと思います。 財務省としては、ショックを和らげるための軽減税率は実現したいが、税収が落ちるのはイヤだと言うジレンマに陥っていると思います。

首相官邸としては消費税アップをやるのなら、軽減税率は不可避。 本音では上げたくないので、消費税の増税とトントンでもやむを得ないとおもっているのではないでしょうか。 もし消費税アップを延期するのなら、軽減税率の議論はやってもやらなくても良い事になります。

パリの同時テロを切っ掛けにシリアの中心とした中東は更に混沌としてきました。 アメリカが一歩引いて、フランスとイギリスが前に出てきました。 そもそもオスマントルコを滅亡させて、この地域をバラバラにしたのはフランスであり、イギリスですから、そのツケが回ってきたのだと思います。 アメリカは原油問題があったので、しがらみがないのにイラク戦争では出て行きましたが、本来の紛争のネタを作ったのはヨーロッパ勢ですから、とんだ迷惑と思っている部分はあったのでしょう。

第1次世界大戦のころの中東やアフリカに対するヨーロッパの侵略は凄まじいものがあります。 謀略につぐ謀略。 これを極東からじっくり見ていた日本は、出遅れ感と、中国大陸に対する対応法を勉強したものと思います。 その結果の満州事変であり、中国戦争だと思います。 今の価値観で侵略だとか、何とか言いますが、当時はむしろ、それが世界標準で、もしこれをやらなかったら、国民からもの凄い反発があったと思います。 ヨーロッパ勢が中東やアフリカでやってきたことを考えると、日本の朝鮮併合や満州国設立などは、非常に優しいやり方で、むしろ手緩い感じがするものです。

ヨーロッパつながりで最近はドイツが力を得てきて、EUの盟主になりつつあります。 そのドイツのマックス・プランク研究所が保有する世界最大のステラレータ(ヘリカル)型核融合炉「ウェンデルシュタイン7-X (W7-X)」が、ついにスイッチオン秒読み体制に入ったとのこと。 核融合はいつまで経っても「50年後」だったのですが、それが少しは縮まったのかもしれません。 トカマク型もそれなりに複雑だったのですのが、このヘリカル型は全体像が想像できないほど複雑です。 組み立てに19年もかかっているそうで、プラズマ生成時間も長時間とのこと。 動画があるので、ゆっくりと眺めてください。 ドイツ語ではなくて英語です。

今月の読み物は、新装版 落日の宴 勘定奉行川路聖謨(上下) 講談社文庫 吉村 昭

オススメ度 ★★★ 官僚じゃない人も必読

あまり期待せずに読み出しましたが、読み出したら停まらない。 武士と言うよりは典型的な官僚の生き様を描いています。 開国を迫るロシア使節プチャーチンとの交渉は、現在の国際交渉を見ているのと全く同じ。 老中の指示のままに交渉を進め、何度も老中と直接交渉すると言う脅しにも屈せず、指示を満足させる交渉結果に持ち込む。 言葉尻を捕まえてそれで交渉の落としどころとする。 交渉そのものです。

交渉の最中に大地震が起き、ロシアの軍艦も大破し、その修理を国内の制約の中で成し遂げるなど、苦労に苦労を重ねる姿に現実感があります。 人間関係なのか、ロシア使節プチャーチンは交渉でも少し優しく、アメリカのペリーは非常に厳しい態度です。 その結果が条約の条件に現れていると思います。 北方領土もこの時に決められ、樺太は決着を付けずにそのままグレーで置いていたようです。

末期の江戸幕府は、明治政府の刷り込みがあるのか、余り有能な人が伝えられていませんが、少なくともあの時代に攘夷を狂信的に唱える朝廷と薩長に対して、あくまで現実的な対応を正しくした人間が幕府側に多く居たはずで、この著書がその実態の一部を明らかにすることが出来ると思います。 最期は半身不随になり、それでも幕府に殉ずるカタチで切腹、更にしきれないので拳銃自決という形で終ります。忠誠心の強い清廉かつ優秀な官僚だったとつくづく思います。 現職の官僚必読。

内容紹介
幕末期、軽輩の身ながら明晰さと人柄で勘定奉行まで登りつめ、開国を迫るロシア使節プチャーチンと堂々と渡り合った川路聖謨の生涯。

内容(「BOOK」データベースより)
江戸幕府に交易と北辺の国境画定を迫るロシア使節のプチャーチンに一歩も譲らず、領土問題にあたっても誠実な粘り強さで主張を貫いて欧米列強の植民地支配から日本を守り抜いた川路聖謨。軽輩の身ながら勘定奉行に登りつめて国の行く末を占う折衝を任された川路に、幕吏の高い見識と豊かな人間味が光る。





2015年11月1日
日銀の追加緩和も無しで、後は補正予算の期待だけになってしまいました。 アメリカの利上げは想定通り、思い切ってやらなかったので、結局ズルズルと現時点では12月とアナウンスしていますが、来年3月にずれ込んだと市場は認識しているようです。

南シナ海では、アメリカがやっと重い腰を上げてイージス艦を派遣しました。 元々岩礁の埋め立てが終わる前にやらないといけないのを、ホワイトハウスの特にライス補佐官が反対していたようです。 この人は中国人ではないかと思うほど中国寄りです。 いずれにしても次期大統領がヒラリーになっても、共和党になっても中国には逆風だと思います。 それを見越して、急いで埋め立てをしたと言う見方もあります。

日本は重要なシーレーンの問題なので、もっと積極的な態度を取るべきと思いますが、何故か腰が引けてる。 憲法違反の恐れがあるホルムズ海峡の機雷掃海には、非常に熱心でしたが、南シナ海の方が重要性は高いと思います。 安保法案の審議で、南シナ海で何かが起こっても重要事態とはならないと、首相が国会答弁していたのを違和感を持って聞いていました。 こう言わないと国会が紛糾するとか、中国を刺激するとか思ったのかも知れませんが、他にもっと問題のある発言がたくさんあったので、違和感をぬぐえません。 今回の件でも、アメリカからは、パトロールに日本も参加しろと言われているようですが、何か動きが鈍いです。

日中韓の首脳会談をひかえているとの判断なのでしょうが、その間に中国は慰安婦像を建てたりして圧力を加えています。 波風を立てたくない外務省の体質が出てきているような気がします。 言わなければならないことも言わずに、何とか波風を立てたくないと言う態度では、この厳しい国際環境は乗り切れないと思います。

使っているプリンタの印刷が黒くなって、ドラムの寿命が来たみたいなので、下手にドラムを買うより安いプリンタがあるのではないかと探してみたら、税込みで何と 13,670円 のファックス・モノクロレーザー複合プリンタが見つかりました。 FAXとモノクロレーザーの複合機で、大量の書類を一度に印刷するのに使っていましたが、古いためか使い勝手が悪くて、印刷した紙も丸まってしまうので、買い換えのチャンスを覗っていました。

LED方式で、しかもドラムの交換は出来ず、約3万枚印刷で寿命になるとのことで、次回は確実に買い換えないといけないことになります。 年数で言うと5年で、現在のプリンタは10年以上使っていますので、いくら安いと言っても少々気になるところです。

今月の読み物は「中国という大難」新潮文庫 富坂 聰 著 ¥680
少し古いですが、今読んでもその内容はほとんど変わっていません。 むしろ中国の実像を明確に捉える事が出来ているのではないでしょうか。 必要以上に恥部をさらけ出し、反中国を叫ぶ一部のレポートとは異なり、ルポによる冷静な分析が良いです。

最近では、中国は 「中所得国の罠」に陥っているのでは無いかとの指摘も多く行われており、その成否はともかく隣国としての大難と中国内部からの視点の大難との両方を冷静に見ておかないと、判断を誤るのではないかと思います。


内容(「BOOK」データベースより)
「世界の工場」として、アメリカに次ぐ経済大国の地位に登りつめながら、凄まじい貧富の差や大気汚染、水不足など容易に解決できない難題を抱える現代中国。加えて、軍事費を増大させ、外洋進出を図る人民解放軍を党中央がコントロールできているのかどうかも定かでない―。無関心ではいられない「やっかいな隣人」のありのままの姿を、綿密な現地取材で明らかにした必読ルポ。







2015年10月5日
気候もやっと秋らしくなり、秋晴れの日が多くなってきました。 最近は気候不順が続き、夏から突然冬になるような事も多く、この様な秋晴れは貴重なものとなりました。 経済も中国の変動で雨空になるかと思いきや、薄曇り程度で済むようです。 物価上昇2%の目標はほど遠く、生鮮食料品とエネルギー関係を除いていた日銀の指標でも、目標にはほど遠いのが実態です。 原油価格の下落は物価上昇には逆行しますが、日本経済全体には良い方向に働くので、時間はかかりますが、最終的には物価上昇に寄与してくるのではないかと思います。 株価も18000円を挟んで、乱高下はするものの、落ち着いてきた感じがします。

日銀金融緩和は期待しているのですが、おそらくアメリカの公定歩合の利上げに絡んで実施されるのではないかと思います。 上げるのも上げないのもどちらも問題があり、いっそのこと9月に上げておけば良かったと言う意見もあります。 年内に上げるのは確定していると思いますが、遅くなるとだんだんあげるのが苦しくなってくるような気がします。

同じような事が日本の消費税の10%へのアップにも言えると思います。 上げることのダメージは実証済みですが、さりとて上げないわけには行かない、上げないと次に挙げるのが難しくなる、と言うジレンマに陥ってしまうと思います。 3%アップ時には5兆円もの万全の対策をしたにも関わらず、あれだけの落ち込みをしましたので、次回の2%アップはもっと大きな対策を打つのかも知れません。 オリンピック前と言う状況もあるので、これで緩和されてしまうのかも知れません。 いずれにしても3%時よりは、上げないと行けない条件が揃ってきていると思います。

最近のITと言うか技術絡みの話題で何と言っても大きいのはフォルクスワーゲンのエンジン不正ソフトでしょう。 あのカチカチのドイツ人がやったと言うのも衝撃は大きいものがあります。 しかし良く調べてみると、過去にはアメリカのメーカーを含めて同じような問題があったと言うことです。 今回は台数も多いし、ドイツの車と言うことで話が大きくなったような気がします。

そもそも排ガス規制は試験方法が指定されて、その結果で判断されるので、今回のケースは、全体としてはおかしいのですが、法律違反にはならないと思います。 そもそも実車では計測が出来ないので、テスト台に置いて決められたテストをして、合格したら良いと言うことではないでしょうか。 何故今まで皆少しおかしいと思いながら、問題にならなかったかと言うと、実車で計測できる車載用の検査機が無かったと言うことです。

この小型の車載出来る計測器を作ったのが、この業界では有名な京都の堀場製作所だそうです。 この小型検査機が昨年に出来て、それを使って実車で試験したら、ピークで規制値の40倍の値が出たそうです。 意外なところで日本の中堅企業が貢献していると言うことです。 ちなみに、堀場製作所の創業者の堀場さんは、先日亡くなったばかりで、生きておられたら、コメントが沢山新聞に載ったのではないかと思っています。

地元のEUやドイツでは分かっていたらしいので、それはそっちの責任として、問題発覚のアメリカでは、ディーゼルはあまりはやらなくて、50万台くらいしか無いそうです。 不正ソフトを元に戻すと燃費が一気に悪くなるので、いっそのこと新車に交換したらどうか、と言う話もあり、下手に制裁金を払うより、この場合でも、新車の原価は200万円ぐらいと言われており、50万台台でも1兆円で済むと言う計算もあります。

最近のネット関連の話題で大きなニュースでは無かったが、面白かったのは、善玉ウイルスの話。 セキュリティ企業のシマンテックが、奇妙なマルウェアを発見したと公式ブログで報告しました。 ウイルスの作成者の意図は不明ですが、Linux.Wifatchと呼ばれるそのマルウェアは、感染しても害はなさず、むしろセキュリティを高めてくれる働きをするのだそうです。 ルーターに感染して、そのルーターを最新のセキュリティアップデートをやってくれるとのこと。

人間が感染しているウイルスも大半は無害で、一部は必須のものも有るようで、一説によると進化の大きなステップもウイルスがDNAの断片を持ち込むことでなされると言う話もあり、ウイルスというとひどい病気になると言う印象が強いのですが、意外に役に立つというか生きる上で必須でも有るようです。

同じようにコンピュータでもウイルスは外を及ぼすだけでなく、この様に役に立つようなものは出来ないのかと思います。 偽装されたらダメですが、特別の標識を持った善玉ウイルスをどんどん作ってネットに放ってはどうかと思うくらいです。

今月の読み物は、「瀬島龍三―参謀の昭和史」 文春文庫 保阪正康著 ¥605

★☆☆ 別の面から戦後史に興味ある人には読み応えあり。
瀬島龍三は、太平洋戦争時には大本営作戦参謀。 ソ連抑留、東京裁判に検事側証人として出廷、高度経済成長期には企業参謀、伊藤忠商事会長、そして中曽根政権下の行政改革では臨調・行革審の政治参謀として活躍した昭和史そのものの参謀ともいえる人物。

どういう人が、あの戦争を実際に作戦を作り指導したのか、またその後がどうなったのか、を知りたくて読みました。 筆者の正確もあるのかも知れないですが、全体的に公平というか、冷徹な記述が多いので、良くあるような持ち上げるような人物描写ではないです。

実際に読んでみると、本当に数奇な運命と言う感じと、サスガに大本営の作戦参謀は、良い悪いは別にして優秀なんだと感心しました。 抑留先のソ連でも、それなりの能力を発揮し、戦後は伊藤忠商事に入社して、単なる繊維商社から、世界的な商社に押し上げた原動力でもあります。

いわゆる上に立つ人で無く、根っからの参謀タイプの人物伝の、現代に生きた人なので、その詳細を読むことが出来ました。

内容(「BOOK」データベースより)
陸大を優等な成績で卒業し、太平洋戦下の大本営作戦参謀を勤め、戦後は高度成長期に商社の企業参謀、さらに中曽根行革で総理の政治参謀として活躍―。激動の昭和を常に背後からリードしてきた瀬島龍三。彼の60年の軌跡を彩る数数の伝説を検証し、日本型エリートの功罪と歴史に対する指導者の責任を問うノンフィクション力作。
著者は、綿密な取材によって瀬島が語らない昭和の裏側をかなりの部分明らかにしている。しかし、瀬島自身に対するインタビューを終えた感想は「知りたかったことになにひとつ正確には話してくれない」ということだった。おそらく、瀬島が語らなかったことは、そのまま昭和史の闇の中へ消えていくのだろう。ただ一つ、瀬島の大本営参謀としての本音がもっとも正直に吐露されていると思われる『北方戦備』という自らが記した大著は、一般の人間は閲覧することのできない、防衛庁戦史室という密室に寄託されているということである。(杉本治人)




2015年9月1日
とうとう株価の大調整が始まりました。 2-3ヶ月前に、変調があってアベノミックスもこれで年貢の納め時かとどこかに書いたことが有りましたが、ついに現実となりました。 以前より中国経済は悪いと言われていましたが、元の切り下げで、本当に悪いのだとみんなが実感したと言うことです。 安保法制もアベノミックスも沖縄問題も曲がり角で、安倍政権の真価が問われています。 しかしこれで内閣が倒れるようなことがあれば、日本も中国と一緒に討ち死になってしまいそうです。

ちなみに世界の株式市場の時価総額を世界地図の面積で表したものがあります。 こう見るとアメリカが大きいのは当然としても、中国が如何に小さく、日本やイギリスが大きいことに気がつきます。

安保法制は何でこんな事になってしまったんでしょうか。 60年安保のように多少の国会デモもやむを得ないと言う慢心ににた気持ちがあったのでは無いでしょうか。 防衛大臣の答弁も稚拙で、舌足らずなところもあって、確かに国会の議論を聞いていても議論がかみ合っていないところもあります。 また野党は戦争法案とかのレッテルを貼って、まともな議論がなされていないような気がします。

こう言うプロパガンダに、日頃はほとんど政治活動らしい事をやらない若い人が人が巻き込まれているような感じがします。 中国などに比べて、何があってもデモらしいデモもないのが物足りませんでしたが、若い人にもこう言うエネルギーがあったのだと、少々安心する気持ちもあります。

60年は知りませんが70年安保の時は大学に居て、何が起こるのかと見ていましたが、何も起こらず、安保条約の一節も読まずに反対を言っていたような気がするので、同じ年代の当時の若者は、今の若い人に同じような印象を持って眺めているのではないでしょうか。 主導している人は既成革新政党の影響下にあるようで、これも70年当時と同じような枠組みだと感じます。

70年安部談話は非常に良かったと思います。 確かに左右に気を遣いすぎて玉虫色になった印象はありますが、逆にこれが功を奏して、バランスの取れたものになったと思います。 敵対する状況では無いこともあって、中国も韓国もまともな反論が出来なかったですね。 あまり報道され居ませんが、談話発表直後の両国の非公式のコメントでは、非常に良く設計された、良く出来た談話だとの評価でした。 確かにどっかを突っ込むと、どっかが自分に跳ね返るようになっています。

私が以前から思っていたように、キーワードを適当にちりばめておく、と言う戦略も当たりました。 本来は甘利意味の無い用い方だったのですが、単にキーワードをカウントしている方からすると、カウンターが1度上がったと言うことでしょう。

安倍政権はアベノミックスが命なので、安保法案成立の前後に、異次元緩和が発動されるのではないでしょうか。 アメリカの利上げは、おそらく12月に延期。 日本の消費税増税も延期せざるを得ないと思います。 ここで何かあって、政権交代となると、後は誰がやっても株価の暴落は避けられないでしょう。 もし野党に移るようなことがあれば、その気配だけで日本の経済は壊滅状態に陥るのではないでしょうか。

最近のIT分野の話題はあまりないのですが、たまたま目にした車載用のミリ波レーダーのモジュールの話題。 20年ほど前にミリ波レーダーをモノにすべくイスラエルまで行って、イスラエル空軍の司令官とも面談して、技術導入を図ったのですが、当時は高価で大型で、トラックに搭載するのがせいぜいだったと思います。 最近は主要部分がチップ化されて、77GHzミリ波レーダーモジュールが安価に作られるようになりました。 ちなみにスズキのミリ波レーダーによる自動ブレーキは、35000円と極めて安価に設定されています。

実際に使用するときは単眼カメラとの組み合わせで前車との距離を計測します。 実際に使ってみると、車線をキチンと認識して、カーブでも自分の車線に居るのか隣の車線にいるのかをキチンと判別しています。 もの凄く曲がりくねった道などでは、時々前車を見失うし、見失うと前車が居ないと判断して速度を上げる方向に向かいます。 またちょうど前車との間で信号が変わって止まらないと行けないときも、自分でブレーキを踏まないと信号を無視してしまいます。 次の段階は、この信号を判定して。スタートストップが出来るようになるのではないかと思います。

前車との距離を測っての自動速度調整と車線の逸脱警報で、一般道路はともかく、少なくとも高速道路における自動運転は、現時点でも可能だと思います。 一番心配した、自動運転の時とそれを外したときの運転の感覚、つまり自動運転だと思ってブレーキは自動でかかると思っていて、ブレーキを踏まないで居ると言うような危険はないのか? と言うことですが、意外に混同はなくて、一番の違和感は自動ブレーキ時の勝手にブレーキがかかると言う感覚がなじめず、ついつい足でペダルを踏んでしまうと言うことぐらいです。 思ったより人間は順応性が高いと感じました。

今月の読み物は、「誤解だらけの電力問題」 竹内 純子 著 Kindle版:\800 新書¥1,080

オススメ度 ★★★ 是非読むべし

電力に関しては、マスコミを含めて誤解や中傷や当たらない非難など、何が本当に問題かと言うことが良く分からず、一度電力会社内部の人の意見を聞いてみたいと思っていました。 先日のNHKの番組で、ハッキリした物言いと主張があり、物言いの端が少し韓国人評論家の金慶珠に似ていたので面白かったが、珍しく女性だと言うので興味を持って著書を読みました。 立場が環境保護に傾いているので、少々値引きして考えないと行けないですが、単純に再生エネルギー礼賛ではなかったです。 全体にバランスの取れた、冷静な分析が良いです。

本書では触れられてはいませんが、原発事故では福島第一しか取り上げませんが、同じ敷地内に5号炉と6号炉の原子炉があり、福島第2も4基の原子炉が同じように津波に襲われ、第1と似たような状況になったのですが、こちらは何とか事故に至らなかった。 さらには同じく津波に襲われた女川原発の3基の原子炉。 こちらは被害が少なく再稼働を計画している。 原発事故の広範な偏見の無い現状も知りたいものです。

内容紹介
自由化されると電気料金が下がる、再生エネルギーで自給自足が可能、原子力発電所がなくても電気は供給されるし、支障はない……など、電力に関する話題にはとかく誤解がつきものです。本書ではこういった誤解を解くことからはじめ、電力や電力業界の問題のほか、エネルギー問題など、電力にまつわる様々な問題点を、元東京電力社員の著者が丁寧に解き明かした1冊です。

序 エネルギー政策の理想と現実
第1部 エネルギーに関する神話
(再エネ神話の現実
ドイツ神話の現実
電力会社の思考回路にまつわる神話)
第2部 エネルギーに関する基本
(電気はどこでどう作る
エネルギーを語るなら知っておきたい常識
キレイごとでは済まない温暖化問題
東電福島原子力事故による3Eの変化)
第3部 電力システムの今後
(考えなければならない問題
原子力事業は誰がどう担うのか
今後電力システムはどうあるべきか)
補論 電力システムと電力会社の体質論

<著者プロフィール>
竹内純子(たけうち・すみこ)
NPO法人国際環境経済研究所理事・主席研究員、21世紀政策研究所「原子力損害賠償・事業体制検討委員会」副主査。
慶応義塾大学法学部法律学科卒業。1994年東京電力入社。2012年より現職。国立公園尾瀬の自然保護に10年以上携わり、農林水産省生物多様性戦略検討会委員や21世紀東通村環境デザイン検討委員等歴任。その後、地球温暖化国際交渉や環境・エネルギー政策に関与し、国連気候変動枠組条約交渉にも参加。著書に、『みんなの自然をみんなで守る20のヒント』(山と渓谷社)がある。





2015年8月4日
今年の夏は例年に増して暑いです。 下がりかけた景気にはプラスに作用しますが、それにしても暑い。 夏は明け方には少しひんやりするんですが、ここ2-3日は、明け方でもむぅーっとしています。 今日は心なしか少しはマシでしたが。

日本の景気回復もイマイチです。 今まで調子の良かった安倍政権に逆風が吹き荒れているようです。 基本的には経済を好調にしておいて、安保法案などを通そうと言うことでしたが、少し時間切れで、経済の方が先に息切れしてきたようです。 3年越しのTPPも、アメリカがTPAを可決して、やっと本格的な交渉に入ることが出来て、これで大筋妥結かと思われたときに、思わぬダークホースのニュージーランドの強硬姿勢でずっこけている状況です。 流石のフランケン甘利大臣も怒っているのは、これがずれると来年の参議院選挙に大きな影響が出て、政治シナリオが狂ってくるからです。 アメリカは大統領選挙と絡んでくるので、ややこしいはずですが、どうも熱意がないですね。 あのフロマン通商代表も、本来は頭から湯気を出して怒る場面ですが、そうでも無い。

アメリカは与党の民主党が反対の方向ですし、政策的には共和党とねじれているので、本腰が入らないのではないでしょうか。 結局、3本目の矢でTPPしかのこっていないアベノミックスが抜き差しならないところに来ていて、日本が最後に貧乏くじを引いたと言うことになるのでしょう。 これで交渉が不利にならないことを祈ります。 足下を見られて押し込まれるのではないでしょうか。 ニュージーランドの要求もこの臭いを感じます。

東芝は大問題に発展しましたね。 しかし、どこの会社も程度の差はあれ似たような事はやっていると思います。 年度末の代理店への押し込みなんかは日常的ですし、だから役所に関係ないどんな会社でも年度末には多少は売上げと利益が伸びるものです。 また、決算をすっぴんでは無くて多少のお化粧するのは、経営者としては当たり前だと思います。 一般には、会計数字なんてのは、一度決まったら変更できる数字ではないと言うイメージがあるのですが、合法的に認められている手法を使っても、かなりの数字の操作は可能です。

東芝は一線を越えてしまった。 やり過ぎました。 どこまで、何とかOKで、ここまではダメと判断するのは経営者の基本的な判断力ですが、ここに社内政治が絡んでるんですね。 しかし、まずいと思ったら引けば良いのであって、辞めるつもりならいろいろ摩擦はありますが、何でも出来ると思います。 オリンパスの英国人社長を見習えば良い。 社内政治のせいにするのは、言い訳でしかないです。

利益を圧縮して、いわゆる節税につながるものに関しては、税金を取りたい税務署がうるさくチェックするので、そんなに問題にならないです。 なるときは脱税として、金額が大きければ、刑事事件になり、服役することにもなります。

粉飾決算のように利益が出る方向は、税務署としては税金が多くなるので、基本的なチェックは入りません。 おのおのの法人の責任として自律しないと行けないところです。 ここで監査とか内部チェックとかの必要性が叫ばれるのですが、本来(アメリカ式で)は、取締役は執行部つまり社長を取り締まることが仕事で、良くあるように部長と社長の間の、社長の部下みたいな事はあってはならないと思います。 日本の場合は、この取締役の役割がハッキリしていないので、監査役を設けています。 しかも公認会計士による決算の監査があり、どこまで監査したら気が済むというか、問題がなくなるのか、と思います。 取締役が本来の役割を果たしても、社外取締役を強制するとか、こう言うことをどこまでやっても意味が無いと思います。

まずやるのは取締役を本来の取締役の役割にして、社長以下の執行部のチェックをキチンとする。 しかし社長以下が、本気で確信的に不正をして、それを覆い隠そうとしたら、これは誰にも分かりません。 もっともバランスシートを年度ごとにすーっと見ていけば、粉飾をするのは大きな額で無いと意味がないですから、良く見れば分かると言う専門家も居ます。 しかしオリンパスのように簿外で徹底的にやれば誰にも分からないです。 オリンパスも外人を社長にしたのでバレましたが、日本人だとあそこまで暴露することには非常に躊躇したと思います。

いずれにしても取締役がキチンと監視する。 また監視できる体制を作ることを含めて、もし不正がバレたら、一生刑務所の外には出れないような刑事罰を科すべきです。 日本の経営者のほとんどは結構な年寄りですから、少し刑期を長くすれば出てこれません。 アメリカのように全ての罪の刑期を積算すると言うような荒っぽい手も考えないと行けないと思います。 アメリカの経営者と話していると、そんなことをしたら Go To Jail だと冗談を含んでしょっちゅう話題になります。

東芝の場合はトップが細かく指示を出しすぎだし、プレッシャーを与えすぎた。 お化粧も1年で落として、次の年は別の化粧をすれば良かったんですが、厚化粧すぎて、化粧を落とせずに、さらに上に化粧をしていった結果だと思います。 今回は、内部通報で不正が明るみに出て、自社内ので調査がまず始まったのが唯一の救いで、これが未だに粉飾決算と言わずに「不適切会計」と報道されている理由だと思います。 どのような法人であれ、幽霊法人ではなく、実際にキャッシュフローがあるのなら、グレーゾーンは必ず存在します。 このグレーゾーンをどうハンドリングするかは、それこそ経営者の志と自律心にかかっていると思います。

最近は悪い話題の東芝ですが、8ビットや16ビット全盛の時代に12ビットのマイコンを作るなど、ユニークな会社だと言うイメージがあります。 またディスクの世界では、常に世界をリードしていて、今月は、東芝のディスク技術の話題です。 半導体メモリによる記憶媒体の容量アップが大きいので、従来型の円盤に情報を記憶するディスクドライブの出番が少なくなってきていますが、東芝はディスク容量を10倍にする多層記録方式の実証試験に成功したとのことです。

それで思い出したのが垂直磁化記録方式。 1970年代に提案され、それ以降30年以上に渡って研究開発が行われてきましたが、最近はその名前を聞かないとおもっていましたが。どっこい、現在のディスクドライブには必ず使われているそうです。 ディスクの容量がどんどんと上がったのは、垂直磁化方式と磁性層間にトンネル電流を流すことが出来るTMR/PMR磁気ヘッドの貢献によるものです。

今回はさらにこの記録を多層に渡って行おうと言うもので、マイクロ波磁界を使って磁化層を選択するものです。 高密度化の限界を超えた10テラビット/インチ2の記録密度に達することができるとのこと。 2025年以降の実用を目指していますので、オリンピックが終わってしばらくすると、1ペタ(1テラの1000倍)バイトのディスクが登場するかもしれません。

今月の読みものは、「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 文春新書 エマニュエル・トッド著 堀 茂樹 翻訳 Kindle版 ¥849 新書 ¥864

★★☆ 関心のある方は読むべし。

ギリシャ危機のおかげでヨーロッパの情勢に詳しくなりました。 やはり遠いせいで、よく知らなかったと思います。 中国までしょっちゅう来ていたメルケル首相が突然やって来て、何をしにきたのか良く分からないうちに帰って行きましたが、ヨーロッパはドイツ中心で動いているようです。 言われてみれば、最近はフランスの影が薄いです。 本書は、オリジナルがインタビュー記事のせいか翻訳がおかしいのか、少し読みにくく、論旨の流れもバラバラですが、フランスから見たドイツと言う風景が見えてくると思います。 日本とドイツとの類似性とか差とかもあり、少し離れたヨーロッパから見たらこうなるのか、と興味深く読みました。

内容紹介
冷戦終結と欧州統合が生み出した「ドイツ帝国」。EUとユーロは欧州諸国民を閉じ込め、ドイツが一人勝ちするシステムと化している。ウクライナ問題で緊張を高めているのもロシアではなくドイツだ。かつての悪夢が再び甦るのか?

出版社からのコメント
人口動態から、ソ連崩壊と米国衰退をいち早く予見した歴史家の新たな「予言」の書。冷戦終結とEU統合によって生じた「ドイツ帝国」は、当初もっぱら経済的だったのが、今日ではすでに政治的なものになっている、とトッド氏は指摘します。そしてウクライナ問題で緊張を高めているのも、ロシアではなくドイツで、「ドイツ帝国」がこのまま拡大すれば、いずれアメリカとも衝突しうる、と。インタビュー形式で読みやすく、しかも『悪童日記』の名訳者、堀茂樹さんによる素晴らしい翻訳で読める、日本オリジナル版です。






2015年7月1日
5月の猛暑から一転して寒々した気候が続きます。 昼間は結構暑くなる日もありますが、朝方は20℃を切る日も多く、肌寒い感じがします。 この調子で行くと今夏は冷夏となりそうで、景気にはマイナスとなるでしょう。 余り暑いのも閉口ですが、そこそこ暑い夏らしい気候になって欲しいものです。

2転3転したギリシャがとうとうデフォルトに陥りそうな状況です。 しかし返済期限が6月30日ですが、これを過ぎたからと言って何かが起きるわけでは無いようです。 IMFの理事会に返済できませんでしたと報告して、ああそうですか、と言うだけらしいですね。 過去の類似の例でも、返済不能即デフォルトとはならないようで、この件ではIMFがいつデフォルト宣言するかがポイントですが、宣言しても現時点では良いこともなく、そのまま返済不能状態が続くようです。 結局7月5日の国民投票の結果が賛成と出て、結局現政権が退陣して、IMFの提案を受け入れると言うシナリオになるのだと思います。

それを見込んだのか市場は29日こそ600円近く下げましたが、昨日は徐々に上がって、引けてみれば100円以上の上げになりました。 その後アメリカも上げ、日本も今日は上げ相場です。 いずれにしても東京市場は世界で一番早く開く主要市場でいち早く上昇に転じた日本は地力があると言うか、この先の景気動向の強気を再確認する場面となりました。

月曜日29日の後場の下落の要因の一つになった、バブル崩壊と言われている中国上海株はおそらく政府のPKOみたいな手段かも知れませんが、今日は上昇に転じています。 しかし金利を下げても市場は反応せず、いずれは下落に転じるでしょう。

ギリシャは今回の問題を先送りしても、7月20日を始めとして、返済スケジュールが目白押しなので、いつまでも突っ張っておけないでしょうし、中国はこのままバブル崩壊となると中国自身への影響が大きすぎるので、政府が一丸となってソフトランディングを目指すのではないでしょうか。 この辺が独裁国家の良いところですね。

一昨夜は土星と月のランデブー(古!)が見られましたが、土星の新しい写真が撮られたようです。 この画像は今年2月4日、探査機カッシーニ(Cassini)が土星から約250万キロメートル離れた位置から、広角カメラで撮影したもの。 写真右上には土星の衛星ミマス(Mimas)がごく小さな白い点のように写っていますが、良く見ないと見えません。



宇宙関連の話題は惑星協会が先日打ち上げたソーラーセイル宇宙船の実験機「ライトセイルA」が、低周回軌道で太陽帆を展開するテストミッションに成功したとのこと。 このソーラーセイルは以前に本欄でも取り上げましたが、私の好きなプロジェクトです。 広大な宇宙を光の圧力だけで航行すると言う壮大でロマンあふれるプロジェクトです。 光の圧力は微々たるものですが、長時間に渡ってわずかですが加速し、どんどん速度が上がると言うわけです。 何より夢がある。 2016年には「完全なソーラーセイル航行」を行うようで、わずかでもドネーションしようかと思っています。

今世紀に入っての大発明はディープラーニングだと思うようになりました。 これで人工知能の能力は飛躍的に伸びました。 実際にその成果を実感できるのは、以前に本欄でも取り上げましたが、音声認識です。 以前の音声認識技術の開発に関わって、その能力を知っていたが故に、旧来の技術の音声認識を使っても、使い物にならないと言う印象が強かったのですが、その後ディープラーニングを使ったと覚しきスマホを使ってビックリ。 おそらく人間でも知らない地名などの認識は難しいのですが、固有名詞でも一発で認識します。 最近の研究では、視覚認識にも使われ、写真を見せると、動物とか、ネコとか認識できるようです。

アップルのSiriを使った宣伝の場面は、最初は話者を限定した条件の良いところでの話だと思っていましたが、本当なんだと実感しました。 ディープラーニングの開発者も最初は刈る気持ちで試してみて、こんなに効果があるとは思ってもみなかったようです。

今後いろんな分野に応用されていくと身の回りが一気に便利になっていくでしょう。 かな漢変換のIMEに早く応用して欲しいと思います。 写真のリンク先には、これまでの人口知能研究の歴史が描いてあり、エキスパートシステムなんて、懐かしい言葉も出てきます。

中国のバブル崩壊の話がでましたので、今月の読み物は「中国台頭の終焉」日経プレミアシリーズ新書 津上俊哉著 Kindle版 ¥762 新書 ¥961

★★☆ 関心のある方は読むべし。

中国の発展はめざましいですが、どこにその限界があるのでしょうか。 GDPでアメリカを追い抜く日は近いと入れていますが、本当にそうなるのでしょうか。 本書は特に経済面から中国の問題を洗い出し、将来を占うものです。 通産官僚OBが書いているためか、視点がしっかりして、妙なネトウヨ的な中国否定論では無く、淡々と経済問題、社会問題などを取り上げています。

内容(「BOOK」データベースより)
中国が「今後も7%以上の成長を続け、GDPで米国を追い抜き、世界ナンバーワンの大国になる」という見方は楽観に過ぎる。いまのままでは遠からず成長が失速し、深刻な停滞を迎えることになる。中国の経済・ビジネス事情に通暁した著者が説き明かす経済大国の真実。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
津上/俊哉 現代中国研究家、津上工作室代表。1957年生まれ。東京大学法学部卒業。通商産業省入省。中国日本大使館経済部参事官、通商政策局北東アジア課長、経済産業研究所上席研究員などを歴任後、東亜キャピタル株式会社社長を経て現職。著書に『中国台頭』(サントリー学芸賞受賞)等がある。