「今月のひとこと」の目次 毎月一回はその時々のトピックスをお送りしています。 2007年 6月 5日 5月 3日 4月 3日 3月10日 2月 8日 1月 1日
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6月5日
最近は株価が上がっていますね。 昨年今年とぱっとしなかったですが、やっと動いてきたのでしょうか? 世界的に日本の株価は割安と言われていますが、円安のせいでそう見えているだけで、本当はそんなに安くは無いと思います。 またこの頃、円安が進んで、このまま行くと、また秋には利上げがありそうです。 いずれにしても世の中には2007年問題?でお金が徐々にだぶついてくるので、何らかの動きは出てくるでしょう。

最近とうとうデジタルTVを買いました。 従って今回はデジタルTV特集です。 3年ほど前にデジタル移行は分かっていて敢て安いアナログを買ったのですが、いかんせん引っ越した先のTVケーブル事情が更に悪くなったので、思い切って買い換えました。 後にはとてもとても大きなブラウン管のTVが残りって、部屋を占領しています。

以前に、20インチのシャープを買ったので、その乗りでシャープの37インチフルHDが17万ぐらいになっていたので、思わず買ってしまいました。 その後はお定まりの悪戦苦闘。 1ヶ月ほどしてやっと落ち着いて見る事が出来るようになりました。 その中でいろいろ分かった事、これから買おうとしている方に情報です。 私も別に47インチぐらいを買おうかと思っていますので。

まず、あんまり考えなかったプラズマですが、まあ37インチは最近パナソニックが発表しましたが、買った時点ではあまりありませんでした。 従って高い。 フルHDがないと思っていましたが、最近出たようです。 TVコマーシャルで水平解像度900本以上と出ているあれです。 しかし世の中の評判によると、もともと暗かったのに表示ドットが小さくなった分だけ更に暗くなったとの事。 また以前から外光の映り込みが問題になっていましたが、これを解決するために画面にノングレア処理をしたらしいのですが、これで画面の画質が悪くなったとの事。 まあ、液晶も画面が決して綺麗とは言えないので、お好みで選ぶと良いと言うことです。

液晶も、最近は高速の表示でのぶれはあんまり無くなったようですが、どうもシャープは液晶パネル屋らしく、液晶そのものを改善しようと言う気持ちが強すぎて、映像つくりと言う観点が欠けているようです。 この点では、日立や東芝に軍配が上がるようです。 シャープには無い録画機能や、2チューナーでしかも安いと言う事で人気を集めています。 日立は流石にディスク部門を大赤字ですが抱えているので、ディスクへの録画機能が優れているようです。 しかし東芝も負けてはいません。 市販のLANディスクをそのまま繋げるようになっていたり、LANが繋がるようになっていたり、光フレッツでオンデマンドで映画が見れるようになっているようです。 値段も40インチ近くでも10数万と、一昔前のアナログTV並になってきています。

シャープの液晶TVでも、ネットワークに繋がってインターネットが見れるのですが、まあ遅くて使い物になりません。 東芝もそのようです。 オンデマンドは、同じLAN接続ですが、インターネットとは別の仕掛けになっているようです。 シャープのものは遅いのはしょうがないのですが、しょっちゅうDNS解決エラーが出るのでたまりません。 しかもDNS設定エラーと出るので、おかしいと思ってサポートに電話したら、サポートの何も分からない女の子が出てきたのは良いのです。 しかし、対応マニュアルに従って「当社の問題ではありません、お客様のネットワーク環境の問題で当社は責任を負いません」と答えるので、ネットワーク環境に関係なく、おかしいのでは? と論理的に反論したら、それでは故障と思いますので、修理にお伺いします、何時がご都合が良いですか? と来たので電話を切ってしまいました。 作り方もネットワーク屋さんが作ったとは思えないし、TVにそこまで求めるのは酷と言うものでしょう。

しかし、このような仕組みがうまく行けば確実にインターネットとTVの融合は起きるでしょう。 TVの画面にWebでメニューを出して、それで選んで後はビデオ再生を行えば良いのですから。 TVの組み込みのCPUでは非力すぎて現状では不可能でしょうが、いずれは可能になります。 これを今の時点でやるには、PCを繋ぎこめば良いのです。 シャープにはDVIコネクタが付いているので、これに変換器をかまして通常の表示ケーブルを繋げば綺麗に写ります。 変換器を含んだケーブルも売っています。 この件で始めて知ったのですが、DVIコネクタにはアナログの端子もあって、端のほうの板のように見える接点を挟んで4ピンがありますが、これがアナログみたいです。 真ん中の板はシールド。 フルHDは1360x768の表示なのでXGAなら横長になりますが、スキャンコンバーターを使ったときのようにボケボケではなくて、綺麗に写ります。 これでPCで動画をダウンロードして、そのまま写せば、インターネットとTVの融合が一丁上がりとなるわけです。

また、よく問題になるデジタル放送の録画ですが、アナログに直して録画して、それを上記のようにPCで再生してもまあまあ見れる画質でした。 何回もダビングしようと思わなければそれで十分だと思います。 まあダビングしないならデジタルでも録画できるわけですが。 いずれにせよ、PCに取り込んでそれを綺麗に写す事が出来れば、使い勝手の問題はありますが、問題はほとんど解決します。

最後に、地上波デジタル放送の受信ですが、意外に弱い電波でもOKです。 4素子ぐらいの小さなアンテナを買って、アチコチ向けてみましたが、一番良かったのは、45度斜め上に向けたときで、これが全チャンネルOKでした。 電波強度のメータが表示できるようになっていますので、これで一番強いところを探せばOKです。 いままでビルの陰でCATVしか写らなかったところでも、OKになる場合がありますので、試しにやってみてください。 恐らくアナログではゴーストだらけで見るに耐えないレベルだと思います。

月の読み物は、最近は別のハウツーモノを読んでいるので、あんまりありません。 最近はまっているとお伝えした、新撰組の本で、子母澤寛の新撰組3部作の最後の作の新撰組物語 中公文庫 税抜き781円。 他の2部に比べて時代小説の趣きが強く、面白く読めました。 壬生義士伝の吉村貫一郎と言うのは、浅田次郎の創作だと思っていましたが、実在の人物であると言うのは始めて知りました。 それにしても、ごく最近まで本気で切り合いをしていた時代があったのですね。 自分で言えば曾爺さんの時代が同時代になります。 最近の現職大臣の自殺が話題になりましたが、この時代には沢山の人が切腹と言う自殺を強いられたのです。 日本人もそんなに当時とは変わっていないのかもしれません。

最近の低成長時代を嘆く話題が多いのですが、江戸時代はもっと低成長時代であって、しかも世界的に見ても文化が育まれた時代であり、現在の我々の周りのほとんどの文化的なものは当時に発しています。 金融でも世界で始めて先物相場が出来、数学が町人の道楽になって、その研究結果が神社へ奉納する算額として残っています。 これは世界に誇るべき事ではないか、地方が地盤低下していると言うが、当時の江戸とあんまり規模的には変わらないのでないか、もっと見習ったらどうかと思います。 地方の特産品も元は江戸時代の地方振興策を各藩が死に物狂いでやった結果ではないのでしょうか。 この話題はまた別の機会にもっと書きたいと思います。








5月3日
世の中、科学的と言うと何となく信頼性があるように思いますが、トンデモ似非科学が多いものです。 何たらイオン、何たら赤外線、最近の健康ブームに乗ってやたらと多いですね。 それと良くあるのは、これだけ良くなったと言う、お便りを沢山頂いております、みたいな一見証拠付きのものもあります。

理科の実験の様な物理現象はともかく、人間を相手にした、良くなった、悪くなった、と言うのは余程慎重に調べないと、効果はわかりません。 薬にしても飲んだという気分で良くなったり(プラシーボ効果と言います)、すごいのは癌が治ったりします。 キリスト教では有名ですが、キリストが十字架にかけられた時に手足に釘を打たれましたが、それと同じ場所に釘跡が実際に現れる事があるそうです。 これなどは完全な精神現象であって、ひょっとすると癌ぐらい直ってしまいそうです。

一時話題になった癌の免疫治療薬の丸山ワクチン。 厳密な調査では効果が無かったのですが、これの信者は多いそうです。 私は一種のプラシーボ効果と思いますが、これも立派な治療効果なので、そう言う効果も評価しないといけないと思います。 最低限、毒にならなければ、治療薬として認めても良いと思います。

東京では放映していない、最近のTV番組で紹介された、環境問題についてのトンデモ科学の本を読みました。 アマゾンでもトップクラス、もう一つの本は入手に5週間もかかりました。 如何に環境問題に疑問を感じている人が多いかと言う証左です。 私も、以前から漠然と環境問題には辻褄の合わない話が多いな、と感じていましたので、早速買ってみたわけです。

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(ペーパーバック) 武田 邦彦 (著) ¥1,000(税込)。 リサイクルはやってはならない。 ダイオキシンは猛毒では無い。 地球温暖化と炭酸ガスはほとんど無関係。 などなど、以前からおかしいなと思っていた事に明快に回答をしています。 まあ少し言いすぎかな、という点もありますが、全体的には正しいと思います。

リサイクル、特にプラスチックスのリサイクルは余計に何倍もの石油を消費し、更なる廃棄物を生み出す。 以前にTVで、個人でプラスチックスのリサイクル機を開発している人の紹介番組があって、機械にペットボトルを入れて、1時間ほどやると軽油レベルの石油が出てくると言うような物でした。 瞬間的に思ったのは、その時に使う電力が結構大きいそうだったので、その電力に見合う石油が生成されたのかどうか、非常に疑問でした。 直感的には使った電力に相当する石油何分の一しか生成されなかったのでは無いでしょうか。 更には、何が処理後に残ったのか、この説明がありませんでした。

環境問題に異を唱えることは、現状では出来ません。 しかし何となく胡散臭さを感じている人が多いのも、この様な本が爆発的に売れる原因ではないでしょうか。 環境問題が利権化している事が真の問題でしょう。 環境対策と言う事で、年間で兆円単位の予算が使われています。 今は見直しがかかっている同和対策と似たような状況になって来ていると感じるのは私だけでしょうか。

本書によると、プラスチックスのリサイクルには、7倍のエネルギーが必要で、7倍の廃棄物が生成されるそうで、リサイクルによって更に石油が消費されるとの事。 紙のリサイクルにしても、消費される森林はほとんど北半球の先進国の森林で、これは最近は植林に寄って増加しているとの事。 要するに環境問題の根本は如何にして、工業生産物のの寿命を延ばして、全体の生産を減らすかであって、リサイクル紙で作った名刺を出して、もっと買ってくれ、と言うのは環境問題に関しては矛盾もはなはだしい。

要するに、プラスチックスは石油に少し手を加えただけなので、ほとんど石油。 そのまま燃やして、発電して電力として利用するのが一番良いとのこと。 その他のゴミも一緒に燃やして、灰を利用するべきとのこと。

また、これは私も誤解していましたが、森林が炭酸ガスを吸収するというのは、完全な間違い。 確かに森林は光合成で炭酸ガスを吸収しますが、他方で成長した分は、どこかで分解されて、炭酸ガスは放出されているのです。 例えば紙にされたとしても、それが燃やされたら結局は炭酸ガスは元に戻ります。 世界の森林が、大幅に増加していれば、森林に炭酸ガスを閉じ込めるのは良い方法ですが、ほとんど横ばい、もしくは減少している現状では、京都議定書で日本が主張するような、森林効果はほとんど無いものと思われます。

地球温暖化に対する炭酸ガスの抑制も、似たようなもので本書に寄ると、議定書に記載された地球温暖化に対する温暖化ガスの寄与は60%、その内の炭酸ガスの寄与は60%、先進国の排出が60%、議定書の批准は60%で成立、削減の平均目標が6%なので、地球の温暖化に関しての京都議定書の目標が達成されたとして、全部掛けると、0.777%という事になり、満額達成しても、ほとんど意味の無い話になります。 個人的にはもっと意味のある数字と思っていましたが、これにはショックでした。

ダイオキシンにしても、焚き火を禁止するほどの問題かと思います。 1970年代の水田の(と言う事はお米の)ダイオキシンは現時点の10倍以上あったそうです。 これでダイオキシン由来の確認された病気が一つもないと言うのはおかしなことです。 昔から焚き火で病人が出たという話は聞きませんが、先日TVで見た能勢のごみ焼却炉問題では、未だに汚染されていると言われれいる土壌が、核廃棄物並みに隔離保管されていました。 これの行政コストは誰が負担しているのでしょうか。 また、それをビジネスにしている企業はどれだけあるのでしょうか。

リサイクル問題に絞って、もう少し専門的にまとめたのが「リサイクル幻想」(新書) 武田 邦彦 (著) ¥693(税込)と言うものもあります。 京都議定書の本拠の京都市でもやっと昨秋からごみの分別が始まりましたが、考えさせられます。環境問題、リサイクル問題で、思考停止しないためにも、ごみを分別する事で、実際の環境問題には何も寄与していないにも関わらず、免罪符を得ると言う現実を見つめようではありませんか。








4月3日
4月になったとたんに、景気の先行き不安情報が流れて株価も軟調。 年度末を避けていたようですね。 少し古くなりますが、ライブドアの判決はなかなか興味がある結果になりました。 確かに法律論から言うと、何であの罪であの判決? と言いたくなるのですが、影響を考えるともっともだと言う感じもあります。 親を殺して、その状況に酌量の余地が有ると言う事で、軽い罪になる場合もありますので、今回はその逆だったのではないでしょうか。 だから裁判官はわざわざ諭すようなコメントを付けたのでしょう。

実刑はみんな予想していなかったので、ショックは大きかったでしょう。 反面、みんなが大きな損失を受けたと言うのは少々おかしくて、検察が一気に逮捕に踏み切ったので、株価が急落して、さまざまな影響が出てきたので、損失を受けたと言う点では、検察にも責任はあると思います。 もっと影響の少ないやり方はあったと思います。 いずれにしても今回は異例ずくめでした。

各々の取引は問題ないのですが、全体としてはおかしい。 どこがおかしいと言われても難しいのですが、何かおかしい。 ライブドアの子会社の投資会社は、投資の儲けを、問題なくその会社の利益と出来ます。 その子会社と連結決算をするライブドアはその利益を計上して良いのです。 この投資利益がライブドアの株式であった点が問題なんでしょうが、どこで切るか。 ポイントは、堀江被告自身が、高値で株を買っているんです。 しかしこの原資は、ライブドアの株式を担保に借りたもの。 結果的には儲かったと言う事でしょうが、その当時は本当に儲かるかどうか分からなかった、と言うのが本当ではないでしょうか。 この辺の詳しいところは、前回に紹介した、マネーロンダリングに詳しく解説されていますので、興味のある方は読んでみてください。

「聞いちゃったんだよね」の村上さんもこれだけでインサイダーと言うのはなかなか難しいのではないでしょうか。 その当時はライブドアなんて本当に買収が出来るとは誰も、堀江氏自身も思っていなかったのではないでしょうか。 まあIT業界にはあの手の人がいっぱい居て、決して個人的には好きには全くなりませんが、日興コーディアルに対する対応から見て、何か釈然としないものを感じます。 どっちにしても、あの段階でライブドアの株に退職金を全部かけるのは止めましょう。 ゼロになってもまあいーか、のノリでないと駄目でしょう。

従って、罪の深いのは、堀江氏を持ち上げて一番の責任が有ると思う当時の金融のトップ竹中平蔵氏、政府関係者、経団連に入れようとした奥田 碩氏などなど。 この辺が余計だったと思います。 これさえなければあんなに大きな騒ぎにならずに、業界の中で終わった話ではないでしょうか。

最近、遅ればせながら新撰組にハマっています。 大分前にいろいろ本を読んだ事があるのですが、自分の近くにこんなにいろんなものがあると言うのは、ごく最近気が付きました。 切っ掛けは輪違屋。 以前から近くに東京の吉原に並ぶ島原があると言うのは知っていましたが、その辺を歩いてもそれらしいものがあるわけでなく、何かあるんだろう程度でした。 JRの嵯峨野線、昔の山陰線の東側に大きな屋根が見えていたので、これがそうかと思っていましたが、これは角屋、重文です。

先日冬の閉館が終わったので、行ってみましたが、ここがなかなかすばらしい。 当時の揚屋、今で言う料亭ですが、庭も立派で、各々の座敷もそれぞれにテーマがあって、もちろん政府の設備である御所やお寺の比ではないですが、一般の建物としてはすごいものです。 入館料1,000円、2階は特別拝観で、800円、ツアーがあります。 まあここで新撰組が宴会を開いていたのです。 芹沢鴨が暗殺される直前に宴会を開いていたのも、ここの座敷の松の間だそうです。

島原のメインストリートを東に行くと大門があり、その手前の北側に輪違屋があります。 芹沢鴨が八木邸で暗殺されたときに、隣の部屋にいたのが輪違屋の糸里だと言うのが記録に残っていて、これで有名になったみたいです。 近藤勇の書が残っていたりしますが、内部は所詮置屋なので、せいぜい傘のデザインのふすまがあるくらいです。 ここは京都市の史跡になっていますが、現役の御茶屋です。 6時ごろから店の前で太夫道中が始まりますので、その時刻に待っていたら、道中を見る事が出来るでしょう。 もっとも毎晩宴会があるわけではないようです。

島原の遊女の最高位は太夫と言って、いかにも京都らしくて客を選ぶそうで、現在は 4人ぐらいしか居ないようです。 どうも一度途絶えて、例の新撰組ブームで復活したようです。 お座敷は2時間。 今回は如月太夫で、杯を見せる、かしの式、お茶、胡弓、踊りで約20分、その後は宴会となります。 幼い女の子が禿として通常は2人付きます。 まあ一種の伝統芸能になっているのではないでしょうか。 わざわざ輪違屋まで来なくても、京都めぐりのツアーで一条戻り橋にある西陣会館でも見れるようです。 しかし、古い輪違屋で、百目ろうそくの光の中で見るのはそれなりに風情があって、いかにも京都という感じです。

この島原から北に1kmほど行くと、壬生寺があり、その隣に新撰組が滞在した八木邸があります。 結構小さい建物で、半分は実際に住んで居られると言う事でした。 説明を聞いていると、座っている座敷が芹沢鴨が寝ていたところで、ここで襲われて、隣の部屋に逃げ込んだところで止めを刺されたと言う事です。 鴨居には刀傷が残っています。

当時は、島原と壬生村がぽつんとあって、その北に二条城があったと言うような京都から見ると田舎のような場所にあったのです。 秀吉が築いた御土居と言う城壁の後、もしくは上にJRの嵯峨野線が作られたと言う事で、島原や壬生はその塀のすぐ内側に合った事になります。 花町の上七軒は島原のまっすぐ北、祇園は鴨川の東と、それぞれ端っこに置かれていたんですね。 ちなみに祇園は御土居の外になります。 何とか口、例えば島原の傍の丹波口は、御土居の丹波に向けた城門だったのです。



ちなみに平安京が作られたときの、正面通りつまり朱雀通りは、今の千本通で、JR嵯峨野線にほぼ並びます。 JR丹波口駅の中には朱雀大路の石碑があります。 京都は西の方が湿地帯だったので、 段々東に移動しているみたいです。 昔は鴨川の川原だった、河原町が中心になってきています。

今月の読み物は、中身はあんまりお勧めではないのですが、話題に従って、輪違屋糸里 上下(文庫) 浅田 次郎著 各¥580税込。 最近文庫本になったそうです。 最近文庫本になったそうです。 これと対をなす壬生義士伝。 壬生義士伝の映画の中井喜一はイマイチなので、読まなかったのですが、糸里を読んで読む気になりました。 けどやはり浅田次郎は合わないようです。 古いところで子母沢寛の新撰組始末記が、面白いかも。 小説と言うより記録ですが。

輪違屋の当主と浅田次郎の対談も面白いと思います。







3月10日
今月の更新は、大変遅くなり遅さのワーストワンになりました。 株価もドンと落ちて一向に上がりません。 円も高くなり、早々に外貨建ての債権などを売っておけば良かったと思っています。 株価はいずれは上がりそうですが、円安には戻りそうにもありません。 もっとも為替は思ったように動いたことはありませんので、何ともいえませんが。

下がったと言えば、石油の価格が一時の大騒ぎが嘘のようになりました。 しかし下がったとは言え、NY原油は60ドルぐらいになっています。 原油が下がるとオイルマネーが減って株価が下がると言うように世界は一つと言う感じです。

ところで、無くなる無くなると言われている石油は、本当にどれくらい残っているのでしょう? いつも後40年しか持たない、と言われていますが、どうも常に後40年みたいです。 まず、本当の埋蔵量が良く分からない。 石油が戦略物資であることのために正確な数字が出てこないようです。 また、現在の40年の根拠になっている埋蔵量も全体の25%しか把握できていないようです。 また、オイルサンドとかオイルシェールとか言われている石油の元も温度を加えることで、石油として利用できるようです。

現在のように石油が高騰していれば、コスト的にも有利になり、トータルすると200年は持つ計算になるということですので、次世代のエネルギーの核融合は1世紀かけて作れば良いと言うことになります。 その間には風力発電とか太陽光発電とかがコスト的にも有利になり、エネルギー供給に寄与することでしょう。 1世紀を何とか原子力と石油とその他のエネルギーで生き延びれば、次世代の恐らく核融合エネルギーで生き延びられるでしょう。

石油の埋蔵量は上記のような見積りになっているのですが、本当はもっともっとある、と言う話もあります。 石油の成因説には2つあって、現在の主流は生物起源で、死んだ生物の有機物が分解されて石油になったと言うもの。 もう一つは、地球の地下で大量の炭化水素があり、それが地表近くに漏れてきたものが石油だと言う説。 他にも宇宙で作られたと言うとんでもない説もあり、要するにどれくらいあるのか良く分からないと言うのが本当みたいです。

石油とは直接関係無いのですが、メタンと水分子からなるガス水和物の一種であるメタンハイドレードと言うのが、日本近海に沢山あるそうです。 一見氷みたいで、火を付けると燃焼するのでエネルギーとして期待されています。  日本近海に存在するメタンハイドレード層のうち、将来資源開発が可能とみられるメタン総量は、七兆四〇〇〇億立方メートルとも言われ、これは国内の天然ガス消費量の約140年分にも及ぶと見られています。 このメタンはどこから来たのか、とか考えると、地球成因説も有りかと思ってしまいます。



今月の読み物は、地底の話が出たところで、「地底旅行」ジュール・ヴェルヌ著 朝比奈 弘治訳 ¥840(税込)。

アイスランドの火山の火口から入って、地下の海を渡ってイタリアの火山から出てくる、と言う筋で、これだけだと何の面白みも無いのですが、最初に子供の頃に読んだときは、非常に印象に残りました。 それ以来、アイスランドに一度行ってみたいものだと思うようになりました。 恐らく行ってみると、単に自然のままのアイスランドがあって、地下にもぐる火口などどこにも無いのでしょう。 今から考えても地下にもぐると言うのはワクワクする想像です。 映画にもなったのでご存知の方は多いと思います。

出版社/著者からの内容紹介
ドイツの鉱物学者リーデンブロック教授は,16世紀の錬金術師が謎の文字を書き残した羊皮紙を発見,甥アクセルの協力を得て苦心のすえ解読した.そこにはアイスランドの火山の噴火口から地球の中心に達することができると書かれていた.これが13週間に及ぶ地球内部への旅の始まりになった.ヴェルヌ(1828-1905)の最高傑作.挿絵多数。












2月8日
今月は大変更新が遅くなりました。 忙しくて遅れたのは滅多に無いことです。 株価も上向いてきて、そろそろ再開を狙っている方も多いと思います。 インド株が好調。 もちろん直に買うことは難しいので、ファンドになりますが、あの高いファンド手数料を差し引いてもかなりの利益が見込めます。 尤もインドの成長も限界が来ていると言う人もおり、いつもながら話題になった時は下り坂です。

昨年12月末の台湾南部沖の地震はあんまり注目を浴びませんでしたが、インターネットには深刻な影響があったようです。 注文したものがギリギリ年末に入る予定が、年明けになっても入ってきませんでした。 12月の地震では合計6本の海底ケーブルが損傷を受けたようです。 通常はインターネットがどこで通信しているのか気になりませんが、意外に海底ケーブルがほとんどの通信を担っています。 イメージ的に衛星通信でやっているように思えますが、海底ケーブルの1000分の1しか容量は無いそうです。 また、静止衛星では、通信時間遅れがあるので、更に容量は減ります。

静止衛星は、36000kmも地球から離れていて、遥か彼方と言う感じで、わずか3個の衛星で全地球をカバーできるレベルです。 片や例えばスペースシャトルで運ぶ有人衛星などはもっと地球に近くて、数00km程度のものが多いと思います。 これですと何とか地点の上空と言う航空機感覚ですね。 最初のころの有人衛星でこのような言葉で通信が行われていたので非常に不思議な感じがしたものですが、本当に地球に張り付いているという感じです。

一時、流行りそうだった衛星通信のケータイ電話。 イリジュウムの原始番号と同じ数の88個の衛星を打ち上げて、それで全世界をケータイでカバーすると言うアイデアで、モトローラが取り組んで、いくつかの衛星を打ち上げましたが、途中で挫折して失敗してしまいました。 88個も必要なのは、本当に100kmぐらいの上空で、手を伸ばせば届く? イメージの近さに衛星が有ったため、ケータイの電波出力程度で通信できるのです。

静止衛星と通信するためには、大きなパラボラを使わないと駄目でしょう。 007が使うようなおもちゃのようなパラボラでは無論通信できません。 また伝送遅れが大きいのでエラーがあったときの再送に時間がかかり、通信速度は向上しません。 一昔前の国際電話の音声に大きな遅れがあって、非常に使いづらい経験があると思います。

衛星と言えば、中国の人工衛星破壊実験で、大量の宇宙ごみ(スペースデブリと言うらしい)が発生して大問題になっているようです。 それでなくても過去に打ち上げた衛星の破片が大量に地球の周りに散らばっているとの事。 ちなみにNASAに寄ると、直径10cm異常のものが1万個、10cm以下のものが数千万個飛んでいるとの事です。 これに今回の中国の実験で、1mm以上のものが200万個は発生したとのことです。

デブリは高速で飛んでおり、衛星にぶつかると大きな損傷を与え、有人の船外活動にも危険が高まります。 さらに大きな問題は、デブリは長時間宇宙に留まり、1000kmの軌道でも2000年の寿命があるとの事です。 今後は、衛星から破片などのごみを極力出さないこと、不要になった衛星は、寿命が来てコントロール不能になる直前に、低い軌道に移動されるとかの対策が必要になります。 衛星も廃棄物処理をしないといけないと言う訳です。

今月の読み物は、マネーロンダリング入門―国際金融詐欺からテロ資金まで (幻冬社新書) 橘 玲著 \720。カシオ事件、ライブドア事件の詳細、北朝鮮の資金凍結などが詳しく分かる。 込み入っているので、少し気合を入れないと分かりにくい点もありますが、図式入りで理解しやすい。 何でアメリカが中国のマカオの銀行の口座を凍結できたのか? 一体北朝鮮は何に困っているのか? この辺が明らかになります。 ライブドアのマネロンの仕組みを一体誰が考えたのか? 何故検察は急に興味をなくして村上ファンドに向かったのか? 一気に解決です。 フリーメーソンも出てくるし、下手な小説よりも面白い。 現時点ではアマゾンでは売り切れになっています。

マネーロンダリング(資金洗浄)とは、テロ資金や麻薬・武器密売・人身売買などの犯罪で得た収益を、海外の複数の金融機関を使って隠匿する行為をいう。本書ではカシオ詐欺事件、五菱会事件、ライブドア事件などの具体的な事例をもとに、初心者にもマネロンの現場が体験できるよう案内した。専門知識はなにひとつ必要ない。グローバル化、大衆化したマネロンによって、いまや世界の仕組みが変わりつつあることを読者は知るだろう。 (書評より)







2007年1月1日

2007年明けまして、おめでとうございます。

昨年も年明けからライブドアとか、村上ファンドとかで大荒れの1年でした。 株価も冴えずに、デイトレ組も悪戦苦闘しているようです。 TVの街角取材でも、身動き取れませんわ、と言うコメントがありました。 ITの分野では、デジタル放送がフラットTVの浸透で、進展した感じがあります。 M社さんのアメリカでの40インチ999ドルの衝撃もさる事ながら、価格低下が革命的に進んだ1年でした。

2007年問題と言うか、問題ではなくてベビーブーマーの定年が本格化するのも今年でしょう。 60歳の還暦と言うと、干支は丁亥(ひのとい)、甲子から数えて六十干支の24番目です。 還暦の祝いは正月にやるものらしいですね。 だから赤いちゃんちゃんこを着るのだそうです。 確かに夏にやると暑くてしょうがないと思います。 いずれにしても、良いも悪いも世の中を引っ張ってきたのがベビーブーマーですから、何もしなくても、影響は出てくると思います。 225万人も居るそうです。

恒例の2007年の年間予測ですが、最近はドッグイヤーの速度が少し落ちてきたみたいで、Web2.0ぐらいしか大きな動きはありません。 Web2.0も、各々の動きが小さいので、まとめて表現したと言っても良いでしょう。 PS3とWiiが話題を集めていますが、物凄いうねりかと言うとそうでもなさそうです。 いい気なうねりは、以前から言っているのですが、デジタル放送の影響が大きいと思います。

PC関連の全ての技術が、MP3に代表されるオーディオつまりCDデータに対応でき、その次はTVの通常放送レベルのビデオつまりDVDデータが対応できるようになりました。 やっと追いついたと思ったら、今度はハイビジョンでTV映像が進化するという感じで、なかなか追いつけません。

通信速度、記憶容量、処理速度が、従来型のTVにやっと追いついたのですが、ハイビジョンさらにはフルハイビジョンはまだまだ先となります。 DVDがやっと追いついたところでしょう。 通信速度は、WANが100Mbps、一部で1Gbpsになりましたが、CPUとOSの処理速度で実質100M程度になるでしょう。 実質その速度が出れば、ハイビジョンはOK。 LANも1Gbpsは標準になりましたし、無線LANもチャンネルを束ねる事で100Mbpsが可能になっています。 LANやUSBでは、やはり実質1Gbps程度が欲しいところです。

記憶容量は、DVDがHDとブルーレイが出て来て、更には両方同時に再生できるものが出てくるようで、まだまだ発展途上です。 ディスクは、容量アップがストップしているようですが、1Tバイト程度は割と簡単に入手できるようになりました。 これからは、垂直磁化方式のものがいよいよ出てくるのではないでしょうか。 20年以上に渡って長年、真打と言われて来たのですが、なかなかその出番がありませんでした。 インタフェースもSATAを更に改良したものになって行くのではないでしょうか。 一段の速度向上が必要になります。

CPUの処理速度も、だんだん頭打ちになってきました。 1996年のCOMDEXのキーノートのアンディグローブの予言、2011年には10GHzのクロックで100KMips、10億トランジスタ。 当時は夢物語と思っていましたが、途中でその通りになってきているのが分かって、今ではこの予言が実現されるのは確実と思っています。 クロックアップはもっぱら配線ルールの微細化とパワーアップに寄るものと思いますが、最近では一つのダイに、2つとか4つとかのCPUを乗せる手法が盛んになってきました。

20年近く前に、デスクトップタイプとしては世界で始めての4CPUのワークステーション、LUNA/88kを作ったことを思い出します。 バスの設計もいい加減だったのですが、Machと言うOSのおかげで、そこそこマルチCPUで動作しました。 あまりにも小さく作ったので、電源に弱点が出てしまいました。 このプラットフォームの上で、当時の標準のウインドウシステムであり、初めてマルチCPUをサポートしたX11/R6が動作していました。 と言うより開発マシンとして使用されていました。

ITのうちインターネットは、ほぼ完全に社会インフラとして定着し、次はNGN(次世代ネットワーク)と言うように、インターネットの改良に向くでしょう。 進歩があるのはハードウエアで、これは性能価格比向上しか目標が無いので、これがハイビジョンを切っ掛けに一段と進展するでしょう。

今月、今年の読物は、1年前を思い出して、ヒルズ黙示録・最終章 (新書) 大鹿 靖明 (著) ¥777税込 です。 安いので読み飛ばしてください。 SONYの買収とか、阪神と京阪の合併とかが出てきます。 バブル崩壊で株価総額が安くなった時は、冗談で株価総額の安いところを探しては、株主構成を調べて、海外株主の多いところを買収ファンドを組んで買収しようかと、いろいろ議論したことがあります。 我々のターゲットとなった某社は、その後の選択と集中方針で、我々が想定したとおりのリストラを行い、まあ誰が経営をやっても同じだとおもいました。 当時、今でもそうかもしれませんが、同じ事を考えた、もしくは考えている人間は沢山居ると思います。 2000年のITバブル崩壊の後は、これからTOBの時代が始まると感じました。 その後は少しは歩みがのろいものの、その通りになっていると思います。

この本を読んでも、あの逮捕は一体なんだったんだろうと思います。 検察の見込みがことごとく外れたと言う事でしょう。 3月の人事異動に合わせて操作したと言うのは、共通の見方になっています。 あれだけのメールを全部押さえて何も出てこないのはおかしいでしょう。 私のメールを全部押さえられたら、私は隠すものは何も無くなります。 大事なものほどメールに残しますから。 しかし、法的に問題のあるものは、絶対に残しませんけどね。

出版社 / 著者からの内容紹介
 村上ファンド総帥の村上彰世被告は、はたして「稀代のペテン師」なのか、早すぎた改革者なのか。堀江、村上両被告の裁判が佳境になるなか、焦点の村上被告が逮捕直前まで進めていた仰天構想を暴き、疑惑の真相、検察との暗闘の核心に迫る本格ノンフィクション。筆者は「AERA」で経済分野の特ダネ連発の一線記者だ。新潮や講談社ノンフィクション賞候補になった前著『ヒルズ黙示録』の野心的完結編。 「BOOK」データベースより。